京橋会館

 先日、京橋会館の見学会に参加しました。京橋会館は広島駅前通り背後の京橋町内に位置する建物で、戦後復興期に建てられた集合住宅です。老朽化が著しいため、ここは近々再開発事業により更新されることとなっており、21階建ての新ビル建設が予定されています。

 今回は取り壊し前にその歴史を学ぼうということでイベントが行われたもので、ガイドのもと建物の中の様子を見て回りました。

戦後間もない昭和29年に建てられたにしては、当時立派な建物を造ったものだなぁと、そして現在の高層建築の原点のようなもので当時は最先端だったんだろうなと、いわゆる億ションのようなごく一部の人が住まうことができるような代物だったんでしょう。

最大の特徴は中庭で、日本では珍しいとのこと。フランスに行ったときに京橋会館のような中庭のある建物は良く見たような気がしますが、ヨーロッパでは良くある建物の設計なのではないでしょうか、経済合理性を追求すると現在の日本のマンションのような作りになりますが、これはこれで特徴があって面白いなと思います。魅せる建物ですね。

 戦後復興の過程で商店街の移転先として造られて約60年がたち、現代仕様に生まれ変わる、当時の生活の面影を残す貴重な建物の一つだったと思います。